壁を利用した販促

日経MJに「売り方米国流」という記事があります。


金曜日に掲載されるこの記事は、純粋に面白いのと
海外事例の紹介に参考になればと思い、わりと真剣に読んでいます。


ここ半年くらいの傾向で感じているのですがアメリカは、どうやら壁面を利用した広告が好きなようです。
かなりの頻度で登場しています。
もしかしたら、この記事の筆者の楓セビルさんがお好きなのかもしれません。


「壁一面」ですから、とても大きなキャンパスに販促を描けることになります。」
遠くからでも良く見えますので、長い時間消費者が見つめることになります。
上手に使えば、販促効果も上がる可能性がとても高いツールといえます。


実際に壁面を使って販促を仕掛けた事例を
日経MJの記事からまとめてご紹介したいと思います。



1 : 壁に浮かび上がる小説



2008.11.28掲載記事


イタリアのファッションブランド・ディーゼルが行ったキャンペーンです。
有名な作家10名に短編小説を依頼し、その内容をビル壁面に投影したそうです。


短くても内容が深ければ、見る人は興味をもち、楽しんで見てくれます。
読み終わった人がブログなどで紹介し、話が伝播していったため
効果は大きかったと広告代理店の発案者はおっしゃっていました。



2:騎士の疾走



2008.10.31掲載記事


カボチャをもった首の無い騎士が、馬に乗ってシカゴの夜の街を駆け回るという出来事がありました。
街の人はかなりびっくりしたことと思います。
実はこれは、ミシガン州一帯に186店を構えるスーパーマーケット、
Maijorが行ったキャンペーンでした。


車にCGとGPSとを連動させた装置を組み込み、街中に投影しながら走らせて行ったそうです。
渋滞で車が止まれば、当然馬も止まります。
隣にこれが止まったら、相当驚きそうですね。


馬の横には番号が表示されていて、
「映像を見た人はメッセージを送ってください」と提示されています。
抽選で賞金が出ることもあり、数時間で数百人がメッセージを送ってきたそうです。


費用以上の効果が生まれた -- とは担当者の声でした。



3:おしゃべりな壁(1)



2009.1.16掲載記事


シティズン銀行が昨年秋「グリーンセンスキャンペーン」なるものに乗り出しました。
入金や送金をオンラインで行ったお客様に、年間最大120ドルまで賞金を出すというものです。


このキャンペーンで一番話題を呼んだのは、屋外広告でした。
ボストンとフィラデルフィアの2支店の外壁に、ポスターくらいの大きさの
デジタルスクリーンを設置し、スクリーンの前に来ると
「手を振ってください」
「腰を振ってください」などと指示が出ます。
その通りに体を動かすと、スクリーンの植物が伸びたり、
コインをくわえた小鳥が青空を飛び交ったりします。


行列が出来る大人気スポットになり、銀行の名前は一躍有名になりました。



4:おしゃべりな壁(2)



2009.2.6掲載記事


見上げた壁面広告に話しかけられたら驚きませんか?
アイリッシュウイスキー「ジェイメソン」がこのような広告を打ち出しました。


タクシー呼びたかったらもっと手を振って、など、本当にたわいも無いことを話しかけてきます。
実はこの広告、人力です。
壁広告から数十メートル離れて止まっているバンの中から壁に映像を投影し
道路で見張っている仲間から携帯電話で指示を受け、メッセージを打ち込んでいます。
たまには「バーについたら、ジェイメソン・ウィスキーを注文してね」と宣伝にも余念がないようです。


実際に、非常に話題になったそうですよ。



5:人に迷惑をかけないように。



2009.2.20掲載記事


「ストップ・ラインはどこ?」というキャンペーンを
カウボーイで有名なアメリカ西部、ワイオミング州が行いました。


この地域は、喫煙やアルコール摂取とその弊害が多い地域として知られていました。
そしてこの地域の人たち、上からの命令を聞くのを嫌う傾向にもありました。
ですので「飲酒禁止」みたいなものでは反感を買うだけです。


そこで街の目立つ場所に「ストップ・ラインはどこ?」と打ち出したそうです。
喫煙や過度な飲酒は、自分だけでなく周りの人にも悪い影響を与えることを
地道にゆっくりと、自分から理解する事を目指してのコピーです。
上からの命令なぞ聞けるか!と考えるタイプは、案外義侠心の強い人が多いらしく
自分の酒癖が他の人に害を与えることに気づいたことで、公の場所での喫煙や
飲酒運転が実際に減ったとの結果が出ています。


人々の気づきを促す壁面広告を、市が企画するという点が興味深いです。



壁の汚れを街のシルエットのように落とした壁面を紹介した記事を
以前見たことがありました。どこが実施したのか、目的は何だったか
全然覚えていないのですが、写真をまだ覚えています。
昨年の夏かもっと前か・・というくらい前なのですが
こんな壁の使い方があるんだな、と非常に興味をそそられました。


日本でも、壁面に大きな広告を出す例はたくさん見かけます。
ただこんなにも趣向を凝らした壁の使い方をしている例は見かけないように思います。


風雨にさらすだけじゃなく、人の目に効果的にさらすのも面白いなと
非常に感じた記事たちでした。



2009/05/12 作成

システム開発・アウトソーシングの高崎共同計算センター