デアゴスティーニの謎

「デアゴスティーニ」はご存知ですか?


日本でも短いフレーズの「デアゴスティーニ♪」が有名なあの会社です。


デアゴスティーニはあらゆる分野の本格的な知識や情報を手軽に気軽にお伝えするために週刊や隔週刊形式で
少しずつ発刊している分冊百科ジャンルの会社です。


簡単に言いますと、百科事典や全集などを1冊ずつに分けて出版するパートワーク形式で出版している会社です。
この分冊出版物・分冊百科ジャンルの全世界シェアの50%を占めています。


デアゴスティーニでは「楽習」ということが根本にあるそうです。
楽習とは楽しく学べると言うことで、楽しく学ぶためにもパートワーク形式での出版をしているのです。


さて、このデアゴスティーニですが、世界33ヶ国に進出しているそうです。


デアゴスティーニのすごいところは、各国で多少の戦略の差はあるかもしれませんが土台はどの国も変わらないということです。
今回はその各国共通の土台をご紹介したいと思います。


 


まずその土台の前に、デアゴスティーニ社について少し触れてみましょう。


デアゴスティーニが設立されたきっかけは、1901年に地理学者ジョバンニ・デアゴスティーニが、
地理学研究所をローマに創設したことです。
そういったことから、社名は地理学者の名前をとって「デアゴスティーニ」と名づけたようです。


この地理学研究所が創設されてから3年後の1904年、「カレンダーリオ・アトランテ」(地図年表)を出版しました。
この地図年表は今なおデアゴスティーニの象徴ともいえる最も有名な本で、現在まで97版を重ねるものとなりました。


1906年、技術的大成功を収めたと言われる25万分の1イタリア地図を作成しました。


1922年、「グランデ・アトランテ・ジェオグラフィコ」 (大地図集成)を出版しました。
この出版がデアゴスティーニの評価を決定づけたものとなりました。


そして1959年、マルコ・ポーロが口述した「東方見聞録」のイタリア語訳である「イル・ミリオーネ」を出版しました。
これが現在のデアゴスティーニのパートワーク形式の出版物第1号として、成功と名声をもたらしたのです。
ちなみに日本では学研が日本語版を出版しているそうです。


このようにもともと世界地図の普及を目的として設立されたこともあり、地図を主体に出版物を発行してきました。
しかし、「イル・ミリオーネ」の成功から地図だけでなく新たな知の世界へ出発する道しるべとなる出版物も
パートワーク形式で刊行してきたのです。
今では「楽習」方法と名づけ、楽しく学べることを売りにしています。


ここまでですと、出版会社がちょっと変わったキャッチコピーを付けたかのように感じるかもしれません。
しかし従来の出版物とはちょっと変わり、必ず決まったテーマを基に作成されているのです。
ここが、デアゴスティーニがこだわったところのひとつです。



ではそのテーマを4つご紹介します。


 基礎から学ぶ展開方法

基礎の基礎から体系的な学習ができるカリキュラムになっています。
毎回数ページの本が発刊されるので無理なく飽きずにステップアップができるようになっています。
講師陣も有名な顔ぶれで基礎から楽しくしっかり学べるようです。


 飽きることがない展開方法

他では得られない本格的な知識や情報を少しずつ提供しているのが売りのようです。
本格的な情報を週刊誌として手軽に手に入れられることが魅力のひとつです。
ちょっとずつ情報が得られるので飽きることなく毎回読み進めることができます。

もうひとつの魅力として、集めると百科事典ができあがります。
1冊ぶ厚い百科事典を購入するよりも、毎回読みながら集めていき、できあがった百科事典は何より愛着がわくのではないでしょうか。


 収集に目をつけた展開方法

日本人は比較的、収集することが好きなような気がします。
そんな日本人の心理についた展開をしています。 
「お手軽な価格で本格的なコレクションができる」というのが売りのようです。

初回が低価格なのは、今後全何十巻何百巻に渡るコレクションが気に入るかどうか試してもらう為なのでしょうか。
それとも自信があるのか、気に入ってもらえないお客を寄せ付けない為なのか。
定かではありませんが、全巻収集するとかなりの価格になりますので本当に好きな方が購入しているのだと思います。


 集めて造る展開方法

上の収集にさらに磨きのかかった展開のように感じます。
毎回付属してくるパーツを組み立てて、大作もラクラク制作できるというのが売りのようです。
初めての方でもステップ・バイ・ステップシートで丁寧に解説してあるそうです。
集める楽しみに作る楽しみをが加えられた展開方法です。


このように各テーマに当てはめて雑誌が作成されているようです。




以上のようにデアゴスティーニの出版物は各テーマを土台として作成されているのです。


歴史や天体などの出版物はいくらでもありますが、それらをパートワーク形式で集めることや造り上げることの楽しさを
提供するということで、従来の出版物と差をつけて発売したのです。


この着眼点は、類を見ないように感じます。


またデアゴスティーニのすごいところは土台だけではありません。
タイトルの開発にもものすごく力を入れているのです。
なんとタイトルを開発するのに早くても1年以上、長いものになると3年近くかかるそうです。


以上のようにひとつの出版物を完成させるために、綿密なリサーチを繰り返し行っているのです。


つまり、一時のはやりや話題だけで出版物を作成することはないのです。


デアゴスティーニが成功を収めた訳には、繰り返し検証を続ける努力の賜物かと思います。


なぜ、何百巻と発行できるのか?
それは、必ず購入してくれるというコアなファンがあらゆる分野に存在するとリサーチした結果で分かっているからです。


突如ある号から本屋さんで見なくなってしまう出版物も
途中で終わることなく最後まで購入してくれるファンの為に出版されているのです。
デアゴスティーニはコアなファンをとても大事にしてくれているのです。
ステキです。



2009/02/10 作成

システム開発・アウトソーシングの高崎共同計算センター