テスコのネットスーパーから学ぶ

国内の販促事例で、日本国内のネットスーパー事業展開をご紹介しました。


では、世界ではどんな展開をしているのでしょうか。


ネットスーパーは、1990年代後半のアメリカで始まったそうです。
当時アメリカ国内では数社がネットスーパーを展開しており、大手「WebVan社」などが知られているかと思います。


しかし、そのWebVan社の倒産などネットスーパーの展開は厳しいものと捉えられてきました。


そんな情勢もありましたが、
やはり「店舗に行かずに買い物ができる」という魅力は反響を呼んでおり、ネットスーパーは後も世界で展開され続けてきました。


そこで今回はこのネットスーパーを成功させたと言っても過言ではない
テスコのネットスーパーをご紹介します。



 テスコ


テスコについてはFSP(フリークエント・ショッパーズ・プログラム)という
ロイヤリティプログラムを取り入れている実例として、以前にもご紹介したことがありました。


そのときも触れましたが、テスコはイギリス最大手のスーパーマーケットです。
イギリス食品市場の約4割のシェアをしめています。
その実店舗での土台を活かし、ネットスーパーでもロイヤリティプログラムを取り入れ積極的に展開してきました。


結果、ネットスーパーの売り上げだけで1999年の開始からわずか8年弱で年商16億円を超えたのです。
テスコのネットスーパーは成功していると言えるでしょう。


そんな、テスコのネットスーパーの展開を具体的にみてみましょう。




取扱商品

 食料品はもちろんのこと、家電製品や保険、ローンなどの金融商品まで幅広く取り扱っている。
 トータル19,000品目以上という豊富な品揃え。

 

配送可能地域

 イギリス全土の98%の地域に配達可能。

 

商品価格

 店頭価格と同一で販売。

 

配送料金

 配送料金は有料が基本(約900~1200円)。
 配送日が集中しないよう(標準化のため)に、曜日によって配送費が異なる。

 

受注

 24時間365日年中無休。

 

詳細

 ・配送
  登録住所や指定住所に配送。
  玄関はもちろんのこと、冷蔵庫の中まで配送可能。
  不在時は一旦持ち帰る。

 ・注文
  翌日以降、3週間先までの注文が可能。
  配達日もあらかじめ指定しておくことが可能。

 ・時間
  9:00~23:00までの2時間単位でお届け時間を指定可能。

 ・代金
  クレジットカードかテスコのクラブカードでの支払い。
  実店舗のポイントやクラブカードも使用可能。
  ポイント附与がある。




ネットスーパー展開当初は、主にロンドンを中心とした共働きの家庭が日ごろの買い物の補完として利用する傾向にあったそうです。
しかし、ここ数年は買い物手段の主流として定着し、お年寄りの方の利用も増加しているようです。
これは配送可能地域をイギリス全土の98%に広げることで、買い物難民となっていた地域にも受け入れられたからです。


以上のように、目新しい戦略がいくつもありますが、なによりこの思い切った配送地域の拡大が今日の成功に至ったようです。


ではここで、上記のようなテスコの展開と平均的にみた日本国内のネットスーパーの展開とを比較してみました。

国の特色などもあるかもしれませんが、具体的に数字を挙げてみると差が歴然としています。


ここに、テスコが成功した鍵になるものがあったのかもしれません。



最後になりますが、テスコが成功を収めたポイントを3点挙げてみます。


 1.顧客視点での追求
   「買いたいものを買いたい方法で売る」という考え方を徹底しているそうです。
   もし私がお客だったらこんな買い物をしたいという顧客の視点にたった売り方をしているのです。
   配送料金が基本的に有料な理由は、配送料金を払ってでもテスコのネットスーパーで買い物をしたい
   と思わせることができる表れでしょう。
   これも、顧客管理が十分にできている結果のようです。

 2.ユーザビリティ(利便性)の追求
   操作のしやすいサイト作りを徹底しているそうです。
   何より使いやすい見やすいサイトが大切です。
   操作性の悪いサイトでは客足は遠退いてしまいます。
   それを避けるために、ユーザビリティは常に追求しているそうです。

 3.オペレーション効率化の追求
   テスコは物流センターを持っていません。
   注文者の最寄店舗で店舗在庫からピッキングすることでムダをなくしているのです。
   さらに、ピッキング方法も図形やスキャンを目印として行い、重量で最終確認するなど、
   簡単でかつ、ピッキングミスの起こりにくいオペレーションを追求しているそうです。


以上のように、テスコでは3点を徹底的に追求することで成功を収めたといっても過言ではないでしょう。


最近ネットスーパーは大変話題になってきています。
変動しやすいこの事業で、生き残っていくためには、実店舗さながらのお買い物ができることや
サービスがあることだと思います。
テスコは最も実店舗に近いネットスーパーを展開できているのかも知れません。


これらができているからこそテスコは成功したのでしょう。
今後ネットスーパーを展開していく際のひとつの参考になれば幸いです。



2009/01/14 作成

システム開発・アウトソーシングの高崎共同計算センター