省エネブランド

「ENERGY STAR(エナジースター)ラベル」をご存じですか?



上の画像がENERGY STARラベルのひとつです。
このラベル、よく見かけませんか。
そう。
実はこれ、パソコンやプリンタなど多くの製品に貼られています。
ちょっと辺りを見わたすと、簡単に見つけることができるラベルです。


今回はこのENERGY STARラベルを用いた販促をご紹介します。


 


ENERGY STARとは米国環境保護局(EPA)が、1992年に創り上げたブランドです。
このブランドの目的は、温室効果ガスの排出を減らすこと。
そのため、ENERGY STARラベルというラベルを作り
エネルギー効率の良い製品に貼り需要を高めようとしたのです。
まず最初にこのラベルが貼り付けられた製品は、コンピュータとモニタでした。


今でこそ、環境問題が取り上げられ省エネ製品は普及していますが、
当時は省エネ製品などほとんど考えられていなかったのだと思います。
その時の消費者行動は、やはりラベルを貼られた製品を進んで購入する気配などまるでなかったようです。


そのような背景の中、環境保護局は省エネ製品を普及させるために腕を振るったのです。


まず、環境保護局はメーカーに対して省エネ製品を製造するよう促し、
その製品にENERGY STARラベルを貼るように働きかけました。
その働きにより企業は、徐々に省エネ製品を製造しENERGY STARラベルを製品に貼るようになったそうです。
しかし、これだけではまだ大きな課題が残っていたのです。


それは、「消費者にどのように省エネ製品の関心を持たせ、その製品を購入させるか」ということです。
当時、家電製品で消費しているエネルギーが大気汚染や温室効果ガス排出の原因になっていることを
知るよしもない消費者に、どうやって省エネ製品を購入させるかという課題が浮上したのです。


そこで、考え出されたものが省エネ教育でした。
この教育の特徴はターゲットの選定と常に宣伝を忘れない教育と言うところにあるように思われます。


まず、広義にターゲットを
「環境に関心があり、光熱費を節約したい消費者」と絞ったようです。
さらに、ターゲットを明確にするために以下のように具体的に絞り込んでいったのです。


 ・大卒以上

 ・平均所得以上

 ・25歳~54歳

 ・光熱費がかさむ地域(季節により非常に暑いか寒いか)に住む人


以上のような人たちを対象に省エネ教育を実施しました。
そして、省エネ教育には必ず、「ENERGY STARラベルが貼られた製品を購入すれば、
節約しつつ環境保護にも貢献できます!」というようなメッセージも添えたそうです。


省エネ教育のほかにも、省エネについて知ってもらうために以下のような企画を催したそうです。


 ・各製品市場に対してマスコミを招待し取材させるメディアツアー

 ・広報誌を配る

 ・ENERGY STARラベルの貼られた製品を使用する事による家計節約についての説明


このような活動をすることで、87%のアメリカ人に環境に高い関心を持たせることができたのです。
そして、40%がENERGY STARを認識しているのです。


省エネ教育の中心は広告だったのかもしれません。
その効果もあり、確実に「省エネ製品 = ENERGY STARラベル」という認識を、消費者に植え付けることを成功したように思います。


以上より、環境保護局は確実にENERGY STARのブランドを構築していったようです。
これはブランドを利用して、消費者に購入を促した良い販促事例だと思います。


以上より、ENERGY STARラベルでの販促が成功することで、次にこのラベルを貼り付けられる製品の拡大を図っていきました。


ENERGY STARラベルは1995年までに、オフィス機材製品や冷暖房機にまで拡大して貼り付けられるようになりました。


さらに1996年には、米国環境保護局は製品カテゴリーの増加をめざし米国エネルギー省(DOE)と組みました。
そうして、現在ではENERGY STARラベルを50種類以上の製品カテゴリーで貼り付けることが可能になったようです。


そして、アメリカ発ですが、今ではオーストラリアやニュージーランド、台湾、カナダなど全世界に広がりをみせています。
もちろん日本でも多くの製品に貼り付けられています。



以上のような活動から、現在ではENERGY STARラベルが貼られているからこの省エネ製品を購入しようというような現象も
おこっているくらい信用のあるラベルになっているのです。


このように、まずブランドの認知度を高め、そしてブランドが作成したENERGY STARラベルがついているから安心できる
というような認識を持たせることでこの販促は成功したのだと思います。


製品の販促だけでなく、省エネという環境問題にも取り組んでいるこの販促活動はすばらしいものだと思います。



2008/06/10 作成

システム開発・アウトソーシングの高崎共同計算センター