売上急増!消費者に近づいた店舗


ちょっと見た感じスーパーマーケットの売り場のように見えるこの写真、
実は韓国の地下鉄ホームに出現したバーチャル店舗です。
今回は韓国のホームプラスが展開した、
スーパーマーケットさながらの売り場キャンペーンをご紹介したいと思います。



ホームプラスは韓国サムスングループとイギリスに本社を置くテスコが共同運営する店舗で、
韓国第1位のイーマートに次ぐ、第2位の小売業です。


韓国では共働きが多く、労働時間も長いため買い物をする時間を確保することが難しく、
近所にあって便利な店舗に消費者が流れてしまう傾向にあります。
そのため、店舗数の多いイーマートに多くの消費者が流れてしまいます。


しかし、店舗数を増やすことは費用の増加が懸念されます。
これらの問題を抱いたホームプラスは「店舗数を増やさずに、消費者を獲得しよう」という戦略を考えました。


そして韓国独特の文化を利用し、店舗に集客するのではなく
店舗が消費者に近づくというアイデアを生み出したのです。


それが、地下鉄ホームの壁一面に、
実際の店舗と同じ商品やプライスカードなどが描かれたポスターを貼りバーチャル店舗を展開すること。
売り場ポスターを張り巡らし訴求するだけでなく、実際に商品を購入することもできるのです。


購入方法は、ネットスーパーと同じような手続きを取りますが、ひとつだけ異なっていることがあります。
それは購入する際には、QRコードを読み込まなければならないことです。




商品の下には実店舗同様にプライスカードがあります。
プライスカードには私たちが日ごろ目にする商品名や価格だけでなく、QRコードも印字されています。
欲しい商品のQRコードを読み込むと、オンラインカートに登録されます。
購入手続きが完了すると、オンラインカートに登録された商品が家まで届く仕組みになっています。


すぐに欲しい商品を手に入れることができない、
実際に手にとって見ることができないというデメリットがあるものの、
わざわざ店舗に足を運ばなくても電車の待ち時間に買い物ができ、
重い荷物を家まで持って帰る必要がないというメリットが消費者の心を掴みました。


こうしてバーチャル店舗は、電車の待ち時間を買い物時間に変えたのでした。


キャンペーン実施後、ホームプラスのオンライン販売は急成長を遂げました。
期間中は10,287人の消費者がホームプラスのオンラインショッピングを利用しました。
新規会員登録者数は76%、売り上げは130%増加しました。
結果、オンライン市場では第1位を収め、小売業としては第1位まであと一歩というところまで迫りました。


そしてこのアイデアと実績が評価され、先月開催されたカンヌライオンズでは、
メディア部門グランプリを受賞しました。
韓国のライフスタイルに合ったバーチャル店舗キャンペーンは大成功を収めたのです。


(画像は全てhttp://www.canneslions.com/work/media/[英文]より抜粋)



最近ではネットスーパーなどが流行となり、
直接店舗に足を運ばなくても商品が買える時代になりました。


今回ご紹介したバーチャル店舗も足を運ばなくても商品を購入できる仕組みになっています。
特に店舗側が消費者の生活に溶け込み、電車の待ち時間を買い物時間に変えるという
時間の上手な使い方の提供が売上げ増加につながったように思います。


消費者が来るのを待つのではなく、ライフスタイルに合わせて溶け込んでいく、
素晴らしいアイデアだと思いました。



2011/07/21 作成

システム開発・アウトソーシングの高崎共同計算センター