カラーユニバーサルデザイン

以前、「ユニバーサルデザインフォント」や「売り場での色の見せ方」について取り上げたことがありました。
そこで今回は色のユニバーサルデザインについて取り上げてみたいと思います。



 カラーユニバーサルデザインとは

 

まずユニバーサルデザインとは、1980年代にアメリカのロナルド・メイス氏が提唱した、
すべての人に使いやすい見やすいデザインのことです。
高齢者用とかハンディキャップ用という意味とは少し異なります。


カラーユニバーサルデザインとは、多様な色覚を持つさまざまな人に配慮して
すべての人に情報が正しく伝わるように、利用者側の視点に立ってつくられたデザインのことです。
このカラーユニバーサルデザイン対象者の多くは通常とは異なる色覚特性を持つ人で、
日本では男性の20人に1人、女性の500人に1人、日本全体では300万人以上、
世界では2億人を超える人数がいるとされています。


また緑内障や白内障など老化に伴う目の疾患で色の見え方も変化しますので、
高齢化社会が進むにつれ、カラーユニバーサルデザイン対象者も増加します。


<色の見え方の一例 (イメージ)>


「第1色盲(第1色覚)」(色盲全体の約25%)、「第2色盲(第2色覚」(色盲全体の約75%)、
「第3色盲(第3色覚」(色盲全体の約0.02%)より、
大多数を占める第1色盲と第2色盲の色の見え方を掲載しました。



(http://www.nig.ac.jp/color/gen/#donoより)


それぞれの色覚には、「第1色盲(第1色覚)」は赤色、「第2色盲(第2色覚)」は緑色、
「第3色盲(第3色覚)」は青色が見えにくい特性があります。


 カラーユニバーサルデザインが重要視される理由

 

現在の社会において、色はますます重要な情報伝達手段になりました。
カラー印刷技術の発達で、地図や案内図も色での情報伝達がされるようになりました。
電子機器においても従来では点灯と消灯での区別が、
最近では何色もの色の変化で情報を伝えることが当たり前となっています。


他にも鉄道の各路線を色分けで表示したり、施設をテーマカラーで分類したりなど、
色を使っての区分や誘導が増加しています。
しかし、色での情報伝達は通常とは異なる色覚特性を持つ人にとって情報が読み取りにくく、
不便を感じさせる結果となっているのです。
これを、解決するために色を上手に使い、すべての人に美しく感じられるデザインかつ
情報を正しく伝えるカラーユニバーサルデザインが重要視されているのです。


 実際のPOPの見え方と一例

 

普段、私たちが取り扱っているPOPの見え方をシミュレーションしてみました。
広告の品や半額などを訴求する場合は赤色を使いますが、
赤色は通常とは異なる色覚特性を持つ人にとっては色が変わって見えています。



そこで色の変化の差が少ない色を意識してPOP作成をすることも、
カラーユニバーサルデザインを意識したデザインのひとつということが言えます。
下記に色の変化の差が少ないPOPで見え方の比較をしてみました。



色の変化の差がほとんどなく、濃い色の紺や淡い色の黄色や水色は、
すべての人が色の変化に差がなく見ることが可能です。


上記画像のPOP比較は一例であり、
やはり赤色や黄色はお買い得感や安さを訴求するためには必要な色です。
ですから通常とは異なる色覚特性を持つ人もいるという意識を持つことが大切なのです。


まとめになりますが、カラーユニバーサルデザインで大切なことは色数を抑え、明度差を付けること。
これが、すべての人に見やすいデザインになると言われています。



シミュレーションをした結果、私たちが普段付けているPOPの見え方が大幅に変わることが分かりました。
高齢化社会が進みPOPフォントの見やすさに加え、色も意識していくことが、今後より一層大切になってきます。


商品を売る為の手助けをするPOPですが、有効に活用してこそ効果が現れます。
見やすいPOPで商品訴求を行い、売上げにつなげていきたいですね。



2011/12/22 作成

システム開発・アウトソーシングの高崎共同計算センター