アメリカの新学期商戦

9月になると、アメリカでは新学期を迎えます。
そのためクリスマスに次ぐ繁忙期となり、まさに今、各社が売上獲得に鎬を削っています。
そこで今回は、アメリカで展開されている新学期に向けた販促を二つ取り上げてみたいと思います。



まずは、アメリカに本社を置く大手デパートJCPennyが展開した販促についてご紹介します。
ここ数年、アメリカでは消費者による情報発信型コンテンツが目立っています。
JCPennyはそんな動向を意識した販促を行っていました。


2010年、10代に人気のHauler6人にJCPennyで1000ドルずつ買い物をしてもらい、
購入した商品についてYouTubeで語ってもらうという企画を行いました。
Haulerとは、購入した商品を動画サイトYouTubeで紹介する人のこと。
視聴回数が1億回を超えるHaulerもおり、企業のCMに起用されるなど注目を浴びています。
人気Haulerの影響力は大きく、その人たちに自社商品を紹介してもらうことにより、
若者の購買意欲を高めました。


(http://www.businesswire.com/smp/jcpenney-back-to-school/[英文]より)


2011年には、10代に人気の雑誌Seventeenと合同でHaul Nationというファッションコンテストを行いました。
3~5分の紹介ビデオをYouTubeに載せ、視聴者からの投票を募るというものです。
入賞するとニューヨークへの旅行の他、Seventeenの社内見学ツアーや特集記事の掲載、
JCPennyのギフトカード100ドル、iPadが贈られます。
このコンテストの宣伝にも人気のHauler3人を起用し、JCPennyの知名度を高めました。




(http://multivu.prnewswire.com/mnr/jcpenney/48224/[英文]より)


2012年は、無料で子どものヘアカットを行うキャンペーンを行っています。
新学期に向けて、髪型も一新したくなるもの。
それを無料で行ってもらえるのはとてもうれしいキャンペーンです。
JCPennyのFacebook上でも子ども達の散髪前後の写真が日々掲載されています。
無料かつ散髪後のはつらつとした子ども達の表情を見ると、
我が子もと連れて行きたくなる親が増え、集客力を高めます。


(http://www.facebook.com/jcp#!/jcp[英文・Facebook]より)


次にディスカウントストアWalmartの販促についてご紹介します。
Walmartは毎年恒例のSALEの他に、今年は親にとって便利なツールをホームページ上に用意しました。
特設サイトClassroom by Walmartは、学校名と学年を入力するだけで必要な文房具リストが出てくるというもの。
もちろん、それらの商品をネット上で購入することも可能です。
リストを片手に店から店へと指定の商品を買い回っていた親にとってはありがたいツールです。
Walmart側も売上増加につながるため、両者にメリットがある画期的なツールと言えます。


ただ、このサイトを活用するには先生が事前に文房具リストを登録しなければなりません。
今年できたばかりのサイトであるためか登録している学校・クラスが少ないのが現状です。
とても便利なツールですが、先生の協力なしには成立しないサイトでもあるので、
来年はこの問題が解決していることを望みます。



(http://classrooms.walmart.com/[英文]より)


これらの販促に共通して言えることは、「消費者目線でオンラインツールを活用すること」だと思います。
前者の販促においてはHaulerを起用し、動画をアップしてもらうことにより、自社の商品を広く伝えることができます。
また、消費者側は企業側の一方的な宣伝ではなく、
実際に使用した感想を知ることができるため、購買意欲が高まります。
後者の販促においてはひとりひとりに合った購入リストを提供することにより、
そのサイトを活用する人や頻度が増加し、集客効果が期待できます。



日本でも口コミを参考に商品を決める人が増えています。
今後、日本でも消費者目線・消費者発信の販促がより一層増えていくのではないかと思います。



2012/08/21 作成

システム開発・アウトソーシングの高崎共同計算センター