米国の売り場と販促

先月、アメリカのシアトルとポートランドの小売店を視察した上司から、
お土産として視察時の画像やチラシ、クーポンなどをいただきました。


そこで、今回は視察時の画像から、
日本では見られない売り場、販促に触れてみたいと思います。



 ローコストオペレーション

 

アメリカ独特の費用の発生を極力抑える業務活動(ローコストオペレーション)をご紹介したいと思います。


 徹底した棚割管理



アメリカでは商品画像や商品情報、価格などが印字された帯紙を
プライスレールに設置している小売店を多く見かけます。


下の画像はSafewayの店内商品棚の写真になります。


   


まず、左の画像のように店舗、売り場、棚、通路などの情報が隅に印字された帯紙を
所定のプライスレールに設置します。


そして、陳列する商品の画像が印字されている帯紙によって、
商品の陳列作業が標準化され、誰でも簡単にできるようになります。
画像だけでなく商品情報や価格も印字されている帯紙もあり、
商品ひとつひとつにプライスカードを貼る手間が省け、作業時間の削減が期待できます。


これが実施できるのも、アメリカでは棚割管理が徹底されているからです。
商品情報はもちろんのこと、フェイスサイズ、陳列位置まで管理されています。
店舗の規模や売り場レイアウトを統一することで、棚割管理が容易にできる仕組みになっています。
さらに、売れ筋・死に筋商品の分析が確立されており、商品の変動が少ないことも影響しています。


日本では店舗ごとに色を出していたり、商品の短期的な変動、商品のフェイスサイズが管理されていないなどから
こうしたローコストオペレーションの導入は難しいと言われています。


 採光の活用


店内に、天窓があります。
日本ではあまり見ることができない、店内構造になっています。
日中は天窓からの採光により、明りをつける箇所を減らすことができるので節電につながります。


  


上の左側2枚の写真はCentralMarket、右側の写真はFredMeyerの店内の様子です。
採光の活用によって店内が明るく演出され、経費削減にもつながります。

 

 グルテンフリー

  

下の写真は日本の生協に近い業態PCCで掲示してあったPOPです。



このPOPには、オレンジ色のプライスカードがグルテンフリー商品であるということが記載されています。
グルテンとは、小麦や大麦、ライ麦などに含まれるたんぱく質の一種で、
グルテンフリーとはグルテンが含まれていない商品のことです。


アメリカではセリアック病※1やアレルギーに悩む人が増加し、
グルテンフリー商品の需要が高まってきています。


さらに、アメリカの有名人がグルテンフリーダイエットの成功を紹介したり、
健康志向食品として話題になり、多くの小売店でグルテンフリーコーナーや訴求が行われています。
ここ数年、グルテンフリー商品市場は急激に伸びています。


日本では、あまり聞きなれない市場のように感じますが、消化器系疾患の方には欠かせない食品であるため、
今後、日本でも導入が進んでいくように感じられます。


※1 セリアック病
グルテンを含む食品を摂取すると、免疫系が小腸の内膜を攻撃し内膜にある小さな突起に
ダメージを与え、小腸から栄養分を吸収できなくなる病気。、


他の企業では以下のように訴求していました。


   


左から、スーパーマーケットAlbertsonsとFredMeyer、地域密着型スーパーマーケットCentralMarketの売り場です。
Albertsonsのように専用の売り場があり商品が一カ所に集まっている方が、
目的の商品が見つけやすいことや取扱商品種数が視覚的に把握でき、消費者目線の売り場と言えそうです。


各店舗グルテンフリー商品を訴求するため、さまざまな工夫をしていることが伺えます。



今回は日本では見られないような、売り場と販促に触れてみました。


アメリカと日本では文化や考え方などの違いがあるため、
アメリカで効果のあった運用を日本ですぐに導入することは難しく、また効果があるとは限りません。
こうした海外の販促事例が、日本にとって最適な運用の確立と発展のための足掛りになればと思います。



2013/04/16 作成

システム開発・アウトソーシングの高崎共同計算センター