マヨネーズメーカーの巧みな販促

昨年、アメリカのマヨネーズメーカーHellmann’sは自社のマヨネーズを購入した人にだけ、
同時に購入した食材とマヨネーズを使ったレシピをレシートに印字して提供する販促を実施しました。
詳しくは、「レシートでone-to-oneレシピ提供」をご覧ください。


この販促はカンヌライオンズ2012のDIRECT LIONS(ダイレクト部門)でSilverを獲得。
そのHellmann’sが今年も感心するような販促を展開しました。


今回は、このHellmann’sが展開した二つの販促をご紹介したいと思います。



 ショッピングカートを活用した販促

 

ブラジルではサンドイッチにしか使われないマヨネーズ。
そういった文化があると、なかなか他の料理に使用するという発想が生まれません。


そこで、マヨネーズはさまざまな料理に使用可能であることを消費者に訴求し、
消費量アップを目論んだ販促が展開されました。


まず、ブラジルの大手スーパーマーケットの協力を得て、
店内の一部のショッピングカートにディスプレイを取り付けたHellmann’s Recipe Cartを導入しました。


このカートがあらかじめ設定された売り場(RFID)に近づくと、
ディスプレイ部分に売り場の食材とマヨネーズを使ったレシピ動画が自動的に流れる仕組みになっています。



レシピが流れることで、マヨネーズを使った料理に気付き、購買意欲の喚起につながります。
流れているレシピをメールで送ることもできるため、家に帰ってから作り方が分からないといったことも防げます。
他にも、レシピの検索や閲覧、食材の売り場を検索する事も可能です。



(上記画像はhttp://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=CT_Uc4PZBqQ[YouTube]より、動画の一部を抜粋)


購入する食材は店内で決める消費者が多いというアンケート結果をみたことがあります。
まさに、そのタイミングでレシピが流れてきたら、作ってみようかなという気持ちにさせ、
関連商品の販売を促すことができるように思います。


このカートの導入から1ヶ月間で45,000人が利用し、
レシピのメール送信数は1,000件を超え、売上げは68%増加しました。
また、メーカーは消費者にマヨネーズの用途拡大の周知と売上増加につながり、
スーパーマーケットはマヨネーズだけでなく関連食品の売上増加につながります。
こうしたメーカー側と小売店側がWin-Winの関係になるこの販促は成功を収めたと言えます。

 

 スロットマシーンで販促

 

Hellmann’sはスーパーマーケットや食料品店、バーなどと協力し、
フードスロットというスロットマシーンを設置しました。
このスロットマシーンは誰でも自由にチャレンジすることができ、
スロットのレバーを引くと4列ある食材の絵柄が回転し、1列ずつ絵柄が表示されます。
そして、取り出し口からは表示された食材とマヨネーズで作るレシピと作りたてのような温かい試食品が出てきます。



また、Hellmann’sのロゴが表示されるとHellmann’sのマヨネーズがたくさん出てくるというサプライズもあります。



(上記画像はhttp://www.youtube.com/watch?v=gttofei5xuI[YouTube]より、動画の一部を抜粋)


スロットに表示される食材の組み合わせは280通りもあり、
利用客に毎回異なったレシピが表示されるような工夫もされています。
レシピの一例にマカロニサラダやラザニアなどがあり、1日に350回ほど利用されています。
このスロットマシーンの販促は各国のメディアでも取り上げられるほど話題となりました。



Hellmann’sの販促はどちらもカンヌライオンズ2013にエントリーをしたものの、
残念ながら受賞には至りませんでした。
しかし、ユーモアがあり、話題にのぼり集客効果、売上増加につながった販促だと言えます。


毎回、販促内容は変わるもののマヨネーズの用途を普及する目的は変わらず、
用途拡大定着のむずかしさを感じます。


次はどんな販促を展開するのか、新しい文化を根付かせるためにどんな過程を踏むのかなど
今後のHellmann’sの戦略を追っていきたいと思います。



2013/08/20 作成

システム開発・アウトソーシングの高崎共同計算センター