繰り広げられるマヨネーズの販促

世界最大と言われている広告の祭典カンヌライオンズが
2014年6月15日から21日まで開催されていました。


個人的にカンヌライオンズの時期には必ずチェックしている企業があります。
今年もユニークなキャンペーンを展開していましたので、取り上げてみたいと思います。



毎年恒例になっている、ブラジルのマヨネーズメーカーHellmann’sが展開する販促。
今年はスマートフォンを活用したキャンペーンを三つ展開していましたので、ご紹介したいと思います。


まずは、Hellmann’sが過去に展開したキャンペーンを振り返ってみたいと思います。


 1.自社マヨネーズと同時に購入した食材を使ったレシピをレシートに印字してくれるキャンペーン。(2012年)
   詳しくは、「レシートでone-to-oneレシピ提供」をご覧ください。


 2.ショッピングカートにディスプレイを取り付け、マヨネーズを使ったレシピを配信するキャンペーン。
   売り場の検索やレシピを自分のスマートフォンに送信することもできます。 (2013年)
   詳しくは、「マヨネーズメーカーの巧みな販促」をご覧ください。


 3.スロットマシーンを店内に設置。
   誰でも自由にチャレンジする事ができ、出た絵柄の食材を使って作りたてのような
   温かい試食品とレシピカードがもらえる。
   なお、マヨネーズの絵柄がそろった時には、 たくさんのマヨネーズがもらえます。(2013年)
   詳しくは、「マヨネーズメーカーの巧みな販促」をご覧ください。


それでは、さっそく今年のキャンペーンに触れてみたいと思います。


 Twitterでレシピが教えてもらえるキャンペーン

 

冷蔵庫の中には玉ねぎとトマト、チーズ、鶏肉、ご飯などのいつも通りの食材が顔を並べています。
同じ食材ではレシピもなかなか思い浮かばず、
似たようなレシピを繰り返すことも多くあるのではないでしょうか。
そんな時に今回のキャンペーンが役に立ちます。


Hellmann’sの公式アカウントTwitter (@hellmannsbrasil)に使いたい食材と
ハッシュタグ「#preparapramim(意味:私にレシピを教えて)」を付けてツイートするだけ。
入力した食材を使ったレシピが即座に返答されるのです。
※ハッシュタグとは ツイッターにおいてメッセージを投稿する際の#(ハッシュマーク)が付いたキーワード。
ハッシュタグによって関連ツイート(投稿記事)を絞ることなどができます。



(http://www.adeevee.com/2014/06/hellmanns-recitweet-recitweet-action-beats-all-records-on-hellmanns-brazil-twitter-page-pr-online/[英文]より、
動画の一部を抜粋・加筆)


このキャンペーンはブラジル国内最大のレシピサイトRecepedia.comと連携しており、
膨大なレシピのデータベースから、入力した食材を使った料理を提案できるようになっています。
9種類の食材だけでも、36万通りのレシピがあり、
これは500年間毎日違う料理を食べられることに匹敵するそうです。


アプリは必要なく、検索エンジンで食材名を入力して表示される多くの検索結果から
レシピを選ぶ必要もなく、ただ食材とハッシュタグを入れてツイートするだけで、
手軽にレシピを手に入れることができます。


このキャンペーンですが、開始初日だけで広告掲載回数(インプレッション)2,200万件を記録しています。
ブラジルで展開されたTwitterキャンペーンの平均数値の3倍にあたるそうです。
また、クリックやフォロワー、リツイート、リプライなどのアクションを起こした
合計値(エンゲイジメント総数)は82,500件を記録しました。


ひとつのハッシュタグから、数千種類ものマヨネーズを使ったレシピにつながっていくこのキャンペーンは、
レシピでマヨネーズの消費方法を提供し、巧みにマヨネーズの需要喚起につなげていると言えます。

 

 アプリでリアルタイムに料理相談ができるキャンペーン

 

アプリ(WhatsApp)を使って、プロのシェフに料理相談ができるキャンペーンを展開しました。
WhatsAppは、月間の利用者数は約5億人とも言われているアメリカで注目を集めているチャットアプリ。
日本で言うLINEのようなもので、無料でテキストメッセージや写真、動画を送信したり、
情報共有をすることができます。


このアプリを利用して、プロのシェフとチャットでレシピ相談やアドバイスをもらえる機会をHellmann’sは提供しました。



(http://www.springwise.com/hellmanns-delivers-cooking-lessons-demand-whatsapp/[英文]より)


具体的な内容は、Hellmann’sのウェブサイトより携帯電話番号を登録し、シェフとのチャット時間を予約するだけ。
時間になったら、冷蔵庫の中を撮影した写真を送信し、その写真から何が作れるのか相談したり、
調理方法の秘訣などを動画で受け取ることなどができたりします。
キャンペーンの一環なのでHellmann’sのマヨネーズを使うことが前提となっています。


やり取りが個別にリアルタイムでできるので、料理教室に行っているような臨場感が味わえます。
今までの、一方的にレシピを提供するキャンペーンから、
双方向コミュニケーションがとれる新たな試みがみられるキャンペーンが展開されました。

 

 流行と絡めた視覚に訴えるキャンペーン


レシピを絡めていない、全く異なった視点からのキャンペーンです。


このキャンペーンは、注文する人の顔をハンバーガーのパテにマヨネーズで描いて提供するというもの。
仕組みは、スマートフォンで注文者の顔を写真で撮ります。
そして写真データをパソコンに取り込み、後はコンピュータが自動的にパテに顔を描いてくれます。



(http://adsoftheworld.com/media/ambient/hellmanns_burger_selfies[英文]より、動画の一部を抜粋)


顔を描いたハンバーガーを販売している専用車の前には長い列ができるほど、人気がありました。


2013年度のオックスフォード英語辞典が選ぶ英語版流行語大賞が「Selfie」になるほど、
英語圏ではSelfie(自分で自分の写真を撮る行為=自分撮り)が大流行しています。
その背景に、インカメラの画質向上と自分撮りに特化したアプリの登場があります。


このSelfieと絡めた販促も多くみられるようになり、このキャンペーンもその一つとして話題となっています。



最後になりますが、2012年から各国で取り上げられるほど有名になってきた
レシピと絡めたマヨネーズを訴求するキャンペーンを続けるHellmann’s。
費用が掛かるキャンペーンを続ける理由には、話題性による売上増加と認知度向上があるからだと言えます。
また、今年は双方向なキャンペーンの展開に加え、
レシピから離れた新たな流行を取り入れたキャンペーンも展開されました。


来年もキャンペーンが展開されると思います。
そのコンセプトやターゲット、内容、流行との関連性など変化を見ていきたいと思いました。



2014/07/30 作成

システム開発・アウトソーシングの高崎共同計算センター