アメリカの2009年ヒット商品


2009年11月の日経トレンディで2009ヒット商品ベスト30が採り上げられていました。
その頃、アメリカのAdvertising Ageでもヒット商品40が選ばれていました。



2008年は50種類選ばれていたのに対し、2009年は40種類でした。
また、選ばれたヒット商品の傾向もずいぶん変わったそうです。


そこで、今回はこのAdvertising Ageで採り上げられたヒット商品を
ご紹介したいと思います。



まずはじめに、40種類の商品を簡単にご紹介します。
各ヒット商品の画像や詳細につきましては、名称をクリックしてご覧下さい。


【ヒット商品】 【内容・特徴など】
2K Sports [ゲーム] 全米プロバスケットボール協会(NBA)のシミュレーションゲーム。
より現実に近いゲームを体験できることが人気。
5 Hour Energy [飲料] エネルギー補給飲料。
働く40代にターゲットを絞り、こまめにオフィスで試飲会を行い売上げを伸ばした。
Auto-Tune [ソフトウエア] 音声・サウンド補正ソフト。
YouTubeにアップされている動画はAuto-Tuneを使い作成したとして人気。
Barnes & Noble [ネットビジネス] 書店が提供した携帯電話での電子書籍の販売。
デジタル戦略で書店への集客も増加。 
Beatles ‘Rock Band’ [ゲーム] 音楽アルバムと併せて発売されたビートルズのゲーム。
PRキャンペーンやデジタル広告など大規模な販促活動の成果。
Bing [ソフトウエア] マイクロソフトのgoogleに対抗した検索エンジン。
使いやすさを提供し、成長が毎月安定。
Bolt Bus [交通機関] 車内でネット接続ができたり座席によって価格が異なるなど、
ビジネス客のニーズを満たした長距離バス。口コミで人気。
Bonobos [衣料] 男性にターゲットを絞った、ネット販売専門のズボン。
広告宣伝に費用をかけず、主に口コミで人気を得た商品。
CableLatino [サービス] スペイン語の放送サービス。
需要があり、今後に期待できるサービス。
Cover Girl [美容] ビッグブラシを導入したマスカラで3.5%のシェア増加。
メイベリンからシェアを奪うことに成功し成長。
Diapers.com [ネットビジネス] 紙おむつを中心としたベビー用品の宅配サービスで成長。
口コミで人気。
DiGiorno [食品] 宅配ピザに負けない味で安価な冷凍ピザで人気。
 
Elizabeth and James [衣料] 高級志向の若者向けファッションブランドで人気。
 
Five Guys [ファーストフード店] ハンバーガーのトッピングを自由に乗せられることが人気。
雰囲気が良いことも人気のひとつ。 
Gilt Groupe [ネットビジネス] ブランド品をディスカウントしてネット販売。
会員制で会員になる為には紹介が必要という排他的なビジネスが好評。
主に口コミで成長。 
HP Mini Limited Editions [製品] カラフルでおしゃれなパソコンとして女性に人気。
 
Jameson [飲料] アイリッシュ・ウィスキー。
10年連続2桁成長を続けるブランドで定番。口コミを積極的に活用。
JetBlue [航空会社] 廉価で顧客を増やす航空会社。
格安チケットをソーシャルメディアに流してビジネスが成功。
Jordan Brand [衣料] ナイキのマークが入らないナイキのシューズ。
10店舗に1店舗の割合でしか取り扱っていないという希少価値でヒット。 
Kettle Foods [食品] 高級なポテトチップス。
顧客の要望やニーズを調査し商品のラインナップを細かく調整したことで人気。
‘The Lost Symbol’ [映画] ダン・ブラウンの最新作。5週間で実売350万部の破格の大ヒット。
Webで謎解きやキャンペーンなどを行い、事前の綿密な販促が成功に至った。  
MTN Dew [飲料] レトロなデザインが人気の炭酸飲料水。
狙ったターゲットから厚い支持を得て、売上げ増加。 
Off! [日用品] 携帯蚊取り。
虫除けスプレーを肌に掛けることに抵抗のある女性をターゲットにして大好評。
テレビCMで人気。
Old El Paso [食品] 家庭でタコスが簡単に作れるキットで話題。
 
Pabst Blue Ribbon [飲料] 廉価でありながら高級感を漂わせたビール。
口コミで人気。 
Panera [飲食店] おいしいと廉価を併せたカフェチェーン。
レストランと違いチップを払わなくてよいところも魅力のひとつ。 
Ped Egg [美容] かかと擦り。
テレビショッピングで大人気。
Pepto Bismol [医薬品] 胃薬。108年の歴史を誇るブランドが新キャラクターを使い、
ラインナップの豊富さや安心感をアピールしてシェアを伸ばした。 
Snuggie [衣料] 袖のあるブランケット。
CMや300以上のニュースで採り上げられた話題性で人気。 
Subaru of America [自動車] アウトドア志向で環境に配慮、そしてターゲットを絞り込んだ展開で成功。
2009年ベストファミリーカーに選ばれるなど様々な賞を獲得。
ブランドロイヤリティの高い顧客が多い。 
Tesla Motors [自動車] 市場に800台程度しか出回っていない電気自動車。
広告を出さずに、口コミのみでヒット。 
Tria Beauty [美容] レーザー脱毛機。不況の影響でヒットした商品。
エステティックサロンで脱毛するより約10分の1の価格で行えると好評。
TurboTax [ソフトウエア] 税金計算ソフト。
使いやすく、正確なことで人気。 
Virgin America [航空会社] WiFi(無線LAN製品)の無料提供などのサービスが好評。
口コミで人気。
Vizio Blu-Ray Player [製品] ブルーレイプレイヤー。
安さと性能の良さで人気。
Walmart Great Value [スーパーマーケット] ウォルマートのプライベートブランド。
パッケージを一新して目立つようにしたりと売り方を変えた。
World of Goo [ゲーム]  シンプルな頭を使うゲーム。
シンプルさゆえに人気。口コミで人気。
Zico [飲料] ココナッツウォーター。
ヘルシー志向の女性をターゲットに市場が膨んだ。
ZipCar [サービス] 使いたい時だけ使えるカーシェアリング。
1年間で40%も会員を増やしてヒット。 
Zynga [ゲーム] ソーシャルメディアを使ったネット上のゲーム。
1日5000万人が利用するほどのヒット。 

 (AdvertisingAge[英文]より)


2009年のヒット商品の傾向は、2つありました。
ひとつは、ニーズに合わせたサービスを提供していることです 。
CableLatinoやFive Guvsなどがこれにあたります。


そしてもうひとつは、口コミで評判が広がったことです。
Bolt BusやBonobos、Diapers.comなど9つもありました。



では、この口コミによってブランドの基盤を構築し、

今後も成長すると言われている「Diapers.com」をご紹介します。


 Diapers.com


(http://www.diapers.com/[英文]より)


Diapers.comは主に紙おむつを専門に扱う宅配サービスです。
インターネットから注文して自宅に届く、
ネットスーパーの仕組みとあまり変わりません。
異なる点はターゲットを赤ちゃんのいる母親層に絞り、
取り扱うものは紙おむつを中心としたベビー用品にしたことです。


では、このDiapers.comが成功した理由を詳しくご紹介します。


 1.明確なターゲットの選定


 赤ちゃんのいる家庭では、生活必需品の紙おむつ。
 ここに目を付け、母親層にターゲットを絞りました。


 2.サービス・付加価値の提供


 自宅の玄関まで届けてくれる宅配サービスなので、
 荷物の量を気にせず、必要な量だけを購入することができます。
 さらに、まとめて購入するとお得になる割引きサービスなどを提供した結果、
 Diapers.comで紙おむつを購入する人が増えていったのです。

 
 他にも、18時までに注文すると全米3分の2の地域で翌日に配達、
 一定の金額以上で送料無料などのサービスを提供しています。

 
 付加価値として、一定金額以上購入すると
 有料の子育て雑誌が1年間無料で送られてくるそうです。
 厚みがあり、情報量も多いこの雑誌が無料で読めるのは
 子育てまっさかりの母親層には好評でした。


 3.口コミの効果


 以上のようなサービスや付加価値が母親層に大変評判がよく、
 口コミで広がっていきました。
 その結果、顧客の35%を口コミによって獲得しました。


以上のように、赤ちゃんがいる家庭には生活必需品の紙おむつを中心に、
付加価値をつけた販売をすることで確実に売上げを伸ばしていきました。
このサービスや付加価値が口コミで広がっていった結果、
確実にお客様を増やしAdvertising Ageで選ばれることとなったのです。



最後になりますが、ヒット商品の多くが「ニーズに合わせたサービス」と
「口コミの効果」によるものでした。
2008年は「環境」に配慮した商品が目に付きましたが、
2009年はそういった商品はあまり選ばれていませんでした。
環境に配慮した商品は当たり前になってきたのかもしれません。


また、ヒット商品の傾向をみて「口コミ」の影響の大きさを実感しました。
実際に使ったことがある人のコメントや行ったことがある人のコメントなど
貴重でとても参考になる意見のように思います。
そういったことで、口コミによる宣伝効果は大きいのかもしれません。
改めて口コミの効果を実感しました。



2010/01/13 作成

システム開発・アウトソーシングの高崎共同計算センター