Cheetos Museum ~シンプルながら話題性抜群な販促~

ロングセラーブランドのコーンスナック「チートス」を販売するジャパンフリトレー株式会社は
「そっくりチートスコンテスト」を10月15日から来年1月13日まで開催しています。


このコンテストはひとつひとつ異なる形をしたチートスの中から
「まるで〇〇に見える!?」「〇〇に似ている!?」といった何かに似たチートスを見つけて撮影し、
ハッシュタグを付けてSNSに投稿する、誰でも気軽に参加することができる販促企画になっています。


このコンテストは2016年にアメリカで初めて開催されて話題となり、
2017年に世界最大の広告の祭典CANNES LIONSで受賞した販促企画です。
日本では昨年初めて開催され、今年が2回目の開催となります。


今回はこの販促企画を掘り下げてご紹介します。


 Cheetos Museum ~シンプルながら話題性抜群な販促~

 

アメリカのフリトレー社はチートスの認知度向上・売上増加を目指し、
購買意欲を喚起する販促企画を検討しました。


チートスのファン層は8歳から12歳の子どもを持つミレニアル世代。
そして、ミレニアル世代の70%が子どもたちと一緒に遊ぶ時間を増やしたいと思っているという調査結果があります。
こうしたファン層の傾向を反映した販促企画を検討する中で、
何かに似たチートスを探し共有するCheetos Museum (チートス博物館) が生み出されました。



まず初めにリンカーンや自由の女神像、ネス湖の怪物ネッシーなどに見える
チートスを見つけ出すストーリー性のある特集動画を公開し、Cheetos Museumに興味を引かせます。


そして、2016年6月に何かに似た面白い形のチートスを見つけたら知らせて欲しいと呼びかけ、
面白いチートスはCheetos Museumのウェブサイトで展示することを発表しました。
この発表は瞬時に知れ渡り、アメリカを中心に世界各国から何かによく似たチートスの画像が投稿されました。


タツノオトシゴ (Seahorse) ギター (Guitar) キリン (Giraffe)


見た瞬間に似ていると思えるチートスから言われてみればなんとなく似ていると思えるようなチートスまで
非常に多くの画像が集まり、多くの人々を楽しませただけではなく
何かに似たチートスを探す過程で親子の密なコミュニケーションが築けるケースも続出しました。


さらに、フリトレー社は投稿のあったチートスの画像を審査し、
優勝者には賞金6万ドル(約650万円)、総額15万ドル(約1,600万円)を贈呈すると発表しました。


これが何かに似たチートス探しのブームにさらに火を付け、SNSだけでなくテレビ番組でも盛んに取り上げられ、
Cheetos Museumへの投稿数はうなぎ登りとなり、最終的に127,717枚の画像が投稿されました。
キャンペーン終了後には、画像の投稿者からチートスを集め、
ニューヨークのグランド・セントラル駅に実際に展示しました。


メディアで取り上げられた回数は10億回以上、特集動画の再生回数は2,300万回以上、
2日間連続でFacebookの話題となりました。
膨大な数のメディアで紹介され、Cheetos Museumのウェブサイトは通常時の525%高い147万回の閲覧がありました。
このキャンペーンは約3ヶ月の間開催され、チートスの週当たりの売上は1948年発売開始以来の最高金額を記録し、
チーズ味の食品市場でのシェアは1.5%拡大、目標以上の数字を達成することが出来たのです。


スーパーマン (Superman) 悲劇のゴリラ ハランベ(HARANBE)


ブームは恐ろしいもので、何かに似たチートスはオークションで売られるようになり、
空を飛ぶスーパーマンに似たチートスは5,000ドル(約50万円)もの値が付きました。


極めつけはシンシナシティの動物園で飼育されていた
悲劇のゴリラと呼ばれるハランベに似たチートスがオークションに出品された時。


ハランベは誤って柵の中に転落した3歳の男の子を引きずり回し、
人命救助の為に動物園のスタッフに射殺されてしまいました。
この事件の動画がSNS等で拡散され、動物園の対応に対して論争が繰り広げられ、
ハランベは悲劇のゴリラと呼ばれるようになりました。


記憶に新しいうちにハランベの姿にそっくりなチートスがオークションに出品され99,900ドル(約1,000万円)で落札。
これはチートス1粒が約10万ドルと大きく報じられ、さらに知名度が向上したのです。


(画像はhttps://www.coloribus.com/adsarchive/commercials/22681765/ [英文] より、動画の一部を抜粋)



最後になりますが、楽しみながら食べてもらう機会を提供する販促企画で売上が増加し、
賞金設定やオークションでの驚愕的な価格での落札、タイムリーな話題と重なったことで
認知度向上に大きな成果を上げました。


商品自体をじっくり見てもらい消費者から想像力を求めるシンプルなアイデアですが、
様々な運気も転じて導入から締めくくりまで話題性を保ち続けた素晴らしい販促と言えます。


日本では現在「そっくりチートスコンテスト」が開催されています。
コミュニケーションツールにもなるこの販促企画は、
クリスマスや年越し・お正月と家族や友人が揃うイベントが集中しているこれからの季節にぴったりです。



2018/10/31 作成

システム開発・アウトソーシングの高崎共同計算センター