ビジネスブログ
ビジネスブログ
ビジネスブログ
海外の販促事例や聞きかじりの話題、社内アンケートの実施結果など、ちまたに溢れるニュースをご紹介しています。

フードシェアアプリ

2021
8/31
海外の販促事例

近年「フードロス」の問題が頻繁に取り上げられるようになり、
SDGsの観点からも多くの企業がフードロス削減に取り組んでいます。

その取り組みの中には、フードロスを解決する為のアプリの活用もみられます。
提供されているアプリの多くは企業向けとなっていますが、
今回は家庭のフードロス削減を目的として作られた海外のアプリについてご紹介します。

 フードシェアアプリ 「OLIO」

イギリスのモバイルアプリ開発企業のOLIOはフードロスを削減する為、
2015年にフードシェアアプリ「OLIO」を開発しました。

OLIOの使い方は非常に簡単です。

<提供者側の操作>—————————————-

まず食料の提供者(譲りたい人)は、譲りたい食料を撮影してOLIOに写真をアップロードします。
そして、自宅や公共の場等の食料を渡す場所を設定します。

しばらくすると、食料の希望者(受け取りたい人)から提供者宛に通知が届きます。
提供者は希望者のプロフィールや評価等を確認し、食料を譲る相手を決定します。
その後、場所や時間を指定し、希望者に食料を渡して終了になります。

<希望者側の操作>—————————————-

一方、希望者側は、提供者が掲載している食料を閲覧することができます。
自宅からの距離を500m、1Km、2Km、5Km、10Km、25Km以内に絞って表示する機能や
新しい食料が掲載されると通知が届く機能があります。
気になる食料を見つけた場合は、提供者の情報や受け取り場所等を確認し、
条件に合致していたら、提供者宛にメッセージを送ります。

その後、指定された時間・場所で提供者から食料を受け取り終了になります。

———————————————————

OLIOは登録・利用料や交渉成立時の手数料等の費用は発生せず、
完全に無料となっており、誰でも気軽に利用することが可能です。

OLIOは創業者の経験が基となり開発されたと言われています。
その経験とは、創業者が留学から帰る前日のこと。
冷蔵庫にはまだまだ食べられる野菜や果物がたくさん残っていました。
1日で食べられる量ではなく、捨てるのももったいないという思いから食材を段ボールに詰めて、
無料で引き取ってもらえないか近所の見知らぬ人々に尋ねて回りました。
しかし、見ず知らずの留学生が無料で食材を配り歩くことを不審に思う人が多く、
受け取ってくれる人はほとんどいませんでした。

余っていた食材はオーガニックや地域生産の新鮮な食材であり、
引き取りたいと思う人も多いと予想されました。
簡単な方法で食べきれない食材を地域でシェアできる仕組みがあればいいのに、
という経験からこのアイデアがひらめき、サービスとして提供されるようになりました。

フードシェアから始まったアプリですが、
現在では非食品の取扱いや手作り食品・雑貨の販売等の
機能の幅を広げて対応できるようになっています。

現在、このアプリは477万人以上の人々が利用しており、
約2,725万件のフードシェアを行い、フードロス削減にとても貢献しています。

(画像はhttps://olioex.com/[英文]より、動画の一部を抜粋)

最後になりますが、日本でもフードロス削減に向けて積極的な取り組みが見られます。

2019年10月1日に「食品ロスの削減の推進に関する法律(食品ロス削減推進法)」が施行。
食品ロス削減推進法に基づき10月は「食品ロス削減月間」、
10月30日は「食品ロス削減の日」とされました。
政府は企業に向けて食品ロス削減の取り組みができるように啓蒙資材を提供しています。
さらに、持続可能な社会を実現するSDGsの観点から、企業の取り組みも活発化しています。

また、昨今日本でもフードロス削減に関するアプリが数多く配布されています。
代表的なアプリに「TABETE」があります。
TABETEはフードロスを減らしていく為に自治体と連携し、
住民や店舗に積極的に利用を働きかけているフードロス解決アプリとなっています。

フードロス削減に関するアプリのメリットには、
企業側としては初期費用や手間を抑えて廃棄コストやフードロスが減らせること、
消費者側としてはお得に食を楽しみつつ手軽に社会活動に貢献できることがあります。

企業においても家庭においてもまだまだ多くのフードロスが発生しており、
この機会にフードロス削減のアプリに触れてみてはいかがでしょうか。

2021/08/31 作成